がん遺伝子パネル検査に関する最新研究結果 ― 治療到達率は全体で約8%だが膵臓がんは1%台
がん遺伝子パネル検査に関する最新研究結果 ― 治療到達率は全体で約8%だが膵臓がんは1%台
国立がん研究センターが5万例以上のデータを解析し、がん遺伝子パネル検査が実際の治療選択に役立つことが確認されました。
がん遺伝子パネル検査の実臨床における有用性を解明―標的治療の実態と効果、患者さんの予後改善が明らかに―|国立がん研究センター
膵臓がんは他のがんに比べて、遺伝子異常が見つかっても実際に治療につながる割合が低いことが知られています。そのため、医師によっては「検査をしても治療に結びつきにくい」として、積極的に勧めない場合もあります。
しかしながら、今回の研究で示された数字は、数年前から蓄積されたデータに基づくものです。実際、全がん種における検査実施時期別の比較では、2019~2020年の5.5%から2023~2024年には10.0%へと上昇しており、標的治療を受けられる患者さんの割合が近年増加していることが明らかになっています。
膵臓がんについても、新しい分子標的薬の承認や臨床試験の拡大が進んでおり、治療につながる割合は確実に上昇傾向にあると考えられます。
なお、膵臓がんは進行が早く、遺伝子異常が見つかっても、その治療にたどり着く前に体力が落ちてしまうことがあることから、この点も相対的な治療到達率が低い要因かもしれません。このため、できるだけ早い段階で遺伝子パネル検査を受けておくことが望ましいという点が、今回の研究から改めて示されたと言えます。
(2026.01.10)