がん治療用ウイルス「テロメライシン」、食道がんで承認へ ~膵臓がんでの展開も期待~
がん治療用ウイルス「テロメライシン」、食道がんで承認へ ~膵臓がんでの展開も期待~
当サイトではこれまでも、がん治療用ウイルス製剤テロメライシン(OBP‑301)や、その第2世代である「OBP‑702」の開発状況についてお伝えしてきました。
昨日の報道でご覧になった方もいらっしゃると思いますが、このたび 5月21日に開催された厚生労働省の薬事審議会部会において、食道がんを対象としたテロメライシンの承認が了承されました。
食道がん細胞、ウイルスが破壊 岡山大開発の新しい製剤承認へ(朝日新聞) - Yahoo!ニュース
テロメライシンは、遺伝子改変アデノウイルスを用いてがん細胞を選択的に破壊するという画期的な治療法です。手術や通常の化学放射線療法が難しい患者さんを対象とした第II相試験では、放射線治療との併用により、約半数の患者さんでがんが消失する高い治療効果が確認されています。
一方で、今回の試験は比較対照群を設けない単群試験であることから、効果に対して慎重な見方も一部にあります。しかし、厚労省の担当者は「単群の試験ではあるが、この成績をもって承認が了承された。食道がんでは食事が取れなくなってしまう方がいるので、非常に臨床的意義がある治療であると判断された」と説明し、条件・期限付承認ではなく通常承認となった理由についても、「臨床試験成績と臨床的意義をトータルに議論した」と述べたと報じられています。
オンコリスの腫瘍溶解ウイルス製剤・テロメライシンが承認へ 食道がんの適応で 薬事審・部会が了承 | ニュース | ミクスOnline
今回の承認了承は食道がんに関するものですが、膵臓がんを対象とした臨床試験も現在進められているため、私たち膵臓がんの患者・家族にとっても、今後の治療選択肢の拡大につながる大変明るい一歩といえます。
(2026.05.23)