治療を続ける患者さんにとって、医療費の負担は生活に直結する大きな心配事です。いよいよ明日から「高額療養費制度」が段階的に見直され、自己負担の上限額が一部引き上げられるなど、家計への影響が出る可能性があります。
朝日新聞Reライフの記事では、制度改正のポイントが分かりやすく整理されていますので、以下に概要を紹介します。
8月から変わる「高額療養費制度」 変更点や年収別の自己負担額を解説
年収区分ごとに設定されている「1か月あたりの自己負担上限額」が見直され、多くの区分で上限額が上がります。入院や手術などで医療費が高額になった月は、これまでより負担が増える可能性があります。
同じ「中所得」でも収入の差がより反映されるようになり、上限額が変わる人が出てきます。特に年収が高い層では負担増となる見込みです。
外来診療の負担を抑える「外来特例」についても、一部で上限額が引き上げられます。通院が多い高齢の患者さんは影響を受ける可能性があります。
一方で、がん治療など長期にわたり医療費がかかる方に向けて、
・ 年間の自己負担上限の新設
・ 多数回該当(複数回上限に達した場合の軽減措置)の維持
といった継続治療への配慮もあります。
制度改正後も、以下の仕組みを活用することで負担を抑えられる場合があります。
限度額適用認定証
事前に申請しておくと、窓口での支払いを自己負担限度額までに抑えられます。
※マイナ保険証を利用している場合は申請不要です。
高額医療費貸付制度
高額療養費の支給までの間、見込み額の一部を無利子で借りられる制度です。
治療が決まった段階で、早めに加入している保険者へ相談しておくと安心です。
制度の変更は複雑で、記事を読んでも「結局、自分はどうなるのか」が分かりにくいことがあります。今回の見直しは、短期的な入院・手術では負担が増える可能性がある一方、長期治療を続ける方には一定の配慮がされている点が特徴です。
また、明日からは従来の保険証を継続して使用できる特例が終了します。マイナ保険証または資格確認証を窓口で提示しない場合、医療費を一旦全額負担することになりますのでご注意ください。
ご不安がある方は、がん相談支援センターや加入している保険者へご相談ください。
(2026.07.31)