がん5年生存率、厚労省が全ての患者データから初集計
がん5年生存率、厚労省が全ての患者データから初集計
新聞報道などでご覧になっているかもしれませんが、厚生労働省は1月14日、2016年に新たにがんと診断された患者の部位別5年生存率を発表しました。
がん5年生存率、前立腺92%・膵臓は11.8% 厚労省が全国登録を集計 - 日本経済新聞
全国がん登録は、がん登録推進法に基づき、すべての病院と都道府県が指定する診療所に対してがん患者の情報登録を義務付ける制度です。2016年から登録が始まり、厚労省が情報を一元管理していますが、それ以前は任意登録だったため、情報の漏れや重複が課題でした。今回の発表は、初めて「すべての患者データ」を用いて集計された数値となります。
膵がんの5年生存率が11.8%と報じられると、不安や落ち込みにつながりやすい数字ですが、この数値は「全国のすべての患者データをまとめた統計」であり、個々の患者の見通しをそのまま示すものではありません。診断のタイミング、治療内容、遺伝子変異(BRCAなど)、治療への反応、体力や合併症などによって、実際の経過は大きく異なります。さらに近年は、化学療法の進歩に加えて分子標的薬や免疫療法、遺伝子変異を狙う新薬も次々と開発され、膵がん治療は確実に前進しています。
統計はあくまで「過去のデータ」であり、現在治療を受けている患者は、より新しい選択肢の恩恵を受けられる可能性があります。数字だけにとらわれず、主治医と相談しながら、ご自身に合った最善の治療を積み重ねていくことが大切です。
(2026.01.17)