NK細胞療法で敗血症、厚労省が医療法人に改善命令
NK細胞療法で敗血症、厚労省が医療法人に改善命令
既にテレビニュース等でご覧になっている方もいらっしゃるかと思いますが、厚労省は24日、医療法人「輝鳳会」と関連する医療機関の管理者2人に改善命令を出し、今後、問題となった事案の患者2人が受けたものと同じ医療は改善されるまで提供が停止され、「輝鳳会」に再発防止などの報告を求めたとのことです。
「がん予防」うたう再生医療で敗血症、厚労省が輝鳳会などに改善命令…法令違反や不適切な衛生管理確認(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
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「NK細胞を採取し、増殖させて体内に戻す」…保険適用外の再生医療で敗血症に 専門家の見解は(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース
この事案は、今年の9月30日、輝鳳会の医療機関「THE K CLINIC」(同中央区) で、がんなどの予防になるとする保険適用外の再生医療である、いわゆるNK細胞療法を受けた患者2人が感染症にかかってその日のうちに体調不良で緊急搬送され、敗血症で集中治療が必要になったというものです。
厚労省によると、輝鳳会の培養センターで作製したNK細胞の加工物からは、敗血症の原因菌とみられるバクテリアを検出。投与後の点滴バッグからもバクテリアが確認されており、製剤の加工工程などで汚染が生じた可能性があるそうです。また、輝鳳会側は、厚労相に提出した再生医療に関する計画を順守せず、疾病の報告も怠るなどしていたとされています。
「集い」としては、こうした補完代替療法について否定も肯定もしない立場ですが、このような杜撰な管理を行うクリニックがあることには十分に留意していただきたいと思います。
こういった治療を受けるという場合は、商業主義的なクリニックは避けて、記事中にもあるとおり、日本再生医療学会が推奨する認定制度の資格を取得している施設かどうかを調べるなど、慎重な選択が必要かと思います。
(2024.12.25)