SCRUM-Japan GOZILAプロジェクト、4000例超の大規模研究から、がん個別化医療による生存期間の延長を確認
SCRUM-Japan GOZILAプロジェクト、4000例超の大規模研究から、がん個別化医療による生存期間の延長を確認
令和6(2024)年9月17日、国立がん研究センターは、「SCRUM-Japan GOZILAプロジェクト、4000例超の大規模研究から、がん個別化医療による生存期間の延長を確認」と発表しました。
同センターにおけるSCRUM-Japan MONSTARプロジェクトの類似の研究結果については、先日、こちらでもお知らせしたところです。
膵臓がん患者と家族の集い - がん個別化医療による生存期間の延長を確認 (tsudoi-cancer.com)
今回はSCRUM-Japan MONSTARプロジェクトのうち、GOZILAプロジェクトというリキッドバイオプシー(血液を用いてがんの遺伝子情報を調べる検査)を受けた患者に限った解析となります。
それによると、24%の患者が、リキッドバイオプシーの結果に基づいて、その方に合った標的治療(個別化治療)を受けることができ、そうでない患者と比べて、約2倍長く生存できることが明らかになったとされています。
なお、膵がん患者については、適合する治療を受けられた割合は残念ながら4%にとどまっており、確率が高いとは決して言えません。
しかし、治療選択肢の少ない膵がん患者にとっては、標準治療終了後等の貴重なオプションが得られるかもしれません。また、リキッドバイオプシーは採血のみで受けられるため、手術等で採取したがんの組織がない場合が多い膵がんには適しているといえます。機会があれば受けてみる価値があるのではないでしょうか。
先日もお伝えしたように、分子プロファイル技術を駆使した新たな大規模研究「MONSTAR-SCREEN-3」の登録は間もなく開始予定となっています。
一方、GOZILA Study(ゴジラ スタディ)と言われているリキッドバイオプシー研究の登録については現在も継続中です。遺伝子解析などを行う際の費用負担もなく、全国にある参加施設で実施されておりますので、ご興味のある方は、現在かかっている主治医等にご相談ください。
MONSTAR-SCREEN 参加施設 | 国立がん研究センター SCRUM Japan (ncc.go.jp)
(2024.09.19)