令和6(2024)年8月8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁から「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。
南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられます。
これは、直ちに地震が発生することを意味するものではありませんが、対象地域にお住まいの方は、これから1週間を目途に、引き続き今後の情報に注意しつつ、地震への備えをすることが求められています。
こうした中、がん患者としてはどのような点に注意しなければならないでしょうか?
国立がん研究センターのホームページに「がん患者さんのための災害への備えと対応に関する情報」がまとめられています。
がん患者さんのための災害に関する情報|国立がん研究センター (ncc.go.jp)
発災時には、予定どおりに抗がん剤治療を受けられない可能性が高いと思われます。
1~2週間程度の遅れであれば、それほど問題ではありませんが、通院先の病院が甚大な被害を受けるなどして診療を再開しなければ、他の医療機関で治療を継続することも想定されます。遠隔地に避難する方もいらっしゃるでしょう。
そのため、どのような治療を受けているのかを、患者・家族がしっかりと認識して説明できるようにしておくことが重要です。
また、薬を少し多めに出してもらい、予備を家においておくということも非常に大事だと考えます。頓服薬として解熱鎮痛薬などが既に処方されている方は、ご自宅での在庫確認をしてみてください。
次回9月1日(日)開催の「集い」は、奇しくも「防災の日」です。
「天災は忘れた頃にやってくる」と言われているとおり、日々の備えは大変重要ですので、対象地域外にお住まいの方も、これを機に災害への備えについて、確認されることをお勧めします。
(2024.08.09)