膵臓がんの死者数が第3位に浮上(令和5(2023)年 人口動態統計結果より)
膵臓がんの死者数が第3位に浮上(令和5(2023)年 人口動態統計結果より)
令和6(2024)年6月、厚生労働省は令和5(2023)年の人口動態統計(概数)の結果を公表しました。
令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
この中で、がんの種類別による年間の死者数は、1位の肺がん、2位の大腸がんに次いで、膵臓がんが胃がんを抜いて3位に浮上しています。
具体的には、膵臓がんによる死者数は4万174人で前年の3万9468人から増加し、初の4万人台となりました。一方、胃がんについては、前年の4万711人から3万8767人と減少し、 統計が開始されて以降、初めて4万人を切っています。
胃がんは、ピロリ菌の除菌が健康保険の適用になってから、罹患者数が着実に減少するとともに、 内視鏡検診の普及等により早期発見が進んだことなども、死者数の減少に寄与しているものと思われます。
膵臓がんについても、早期発見や治療成績は少しずつ向上しているものの、高齢化の進展等に伴い罹患者数が増加していることなどから、相対的に死者数も増加しているものと思われます。
不愉快な情報ではありますが、こうした結果を踏まえ、膵臓がんに対する国や研究機関等の取組が少しでも加速することを期待しています。
(2024.07.16)