標準化学療法に抗CTGF抗体pamrevlumabの追加はOSを延長できず
標準化学療法に抗CTGF抗体pamrevlumabの追加はOSを延長できず
ASCO GI 2025で発表された研究によると、切除不能局所進行膵癌の1次治療において、標準的な化学療法に抗CTGF抗体であるpamrevlumabを追加しても、患者の生存期間(OS)を延ばす効果は認められませんでした。
切除不能局所進行膵癌の1次治療で標準化学療法に抗CTGF抗体pamrevlumabを追加してもOSを延長できず【ASCO GI 2025】:がんナビ
標準的な化学療法の効果を高めるために、更に薬剤を加える様々な療法が研究されています。しかしながら、骨髄抑制等の副作用予防の観点から従来の細胞障害性抗がん剤の追加は難しく、分子標的薬や免疫療法との組み合わせなど、新たな治療法の開発が求められているところです。
Pamrevlumabは、結合組織増殖因子(CTGF)に対する抗体であり、組織の線維化を抑制することによって、抗がん剤の効果を高めることが期待されていました。
今回は残念な結果となりましたが、このような研究は数多く進められていることから、今後に期待したいと思います。
(2025.01.26)