早期膵臓がんをAI識別 京大、血中の微小RNAで高精度に


 京都大学の研究チームは、血中に含まれる「マイクロRNA(リボ核酸)」という微小な物質をもとに、早期の膵臓がんを見分けられる人工知能(AI)を開発しました。

 膵臓がん患者と健常者のマイクロRNAの発現状態を学習させ、早期の膵臓がん患者でも既存の検査よりも高精度で見分けられることから、数年後の実用化を目指します。

 早期膵臓がんをAI識別 京都大学やアークレイ、血中の微小RNAで高精度に - 日本経済新聞 (nikkei.com) 

 研究チームは今回、14の病院から早期を含む膵臓がん患者212人と、213人の健常者の血液を採取し、マイクロRNAのデータを集め、膵臓がん患者を診断するAIモデルを作りました。マイクロRNAと腫瘍マーカーCA19-9を組み合わせたAIモデルを作ったところ、ステージ1の患者を識別する精度が83%に上がり、進行した膵臓がんでは、CA19-9と精度はあまり変わりませんでした。

 今後はさらに患者のデータを大規模に集め、AIモデルを改良し薬事承認を取得するなど、数年後をめどに健康診断での実用化を目指します。

                                                 (2024.09.03)