世界初 富山大学が膵臓がん手術の指針を開発
世界初 富山大学が膵臓がん手術の指針を開発
富山大学は、附属病院に「膵臓・胆道センター」を設置するなど、この分野に非常に力を入れています。これまでも当サイトでは、その先進的な取り組みをご紹介してきたところです。
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そうした中、同大学は、膵臓がんや胆道がんの治療で行われる「膵頭十二指腸切除術」を、より安全に行うための新しい指針を発表しました。これは、世界で初めての試みとして注目されています。
【富山】世界初 富山大学が膵臓がん手術の指針を開発:地域ニュース : 読売新聞
この手術は、膵臓や胆道だけでなく、その周りの臓器も一緒に切除する、とても複雑で難しい手術です。そのため、手術後に体調が悪くなったり、場合によっては命に関わるような大きな合併症が起こるリスクが少なくありませんでした。
今回発表された新しい指針は、手術を受ける患者の「手術後の日常生活動作(ADL)がどのくらい低下するか」や、「重い合併症が起こる可能性がどのくらいあるか」を事前に予測するものです。
この指標を使うことで、医師は手術の前に、患者にとってどれくらいの危険があるのかをより正確に判断できるようになります。これにより、患者一人ひとりに合ったより安全な手術計画を立てることができ、手術後の合併症を減らし、患者の回復を早めることにつながると期待されています。
富山大学は、これまでも膵臓の手術で先進的な取り組みを進めてきましたが、今回の成果は、今後の膵臓がん治療に大きな希望を与えるものと言えるでしょう。
【富山大学プレスリリース】20250606-2.pdf
(2025.06.11)